こんにちは。
ボトムズアップギターズ福岡サンパレス店 店長の原田です。
2022年のゴールデンウイークも終わりましたね、、、皆さん連休を満喫出来たでしょうか?
連休中は毎日営業し、沢山のお客様にご来店頂き嬉しかったです^^
これから梅雨と台風の季節になりますが、
初福岡での台風を経験するのでちょっとドキドキしています。
私、昨年9月に東京から福岡へと引っ越してきたばかりでして...
ところで、先日SNSやYoutubeに投稿した、
『Vanzandt STV-R2 -3TS- 入荷、開封動画!』はご覧頂けたでしょうか?
まだの方は是非ご覧ください!
(ギターの方は既に売約済みとなっております)
この動画の中で話しているのですが、
私は以前、Vanzandtの正規代理店である「トーラスコーポレーション」に勤めていまして、Vanzandtの生産管理を担当していました。
その中で1番大変だった事が、「お客様のカスタムオーダーを纏める事」でした。
(もちろんやりがいがあって楽しかったです^^)
ギターをオーダーする時って、完成してみないと音も分からないし、
弾き心地も自分に合うか不安ですよね。
★その不安をどの位無くせるかは、「間に入る店員さん次第」だと思っています。
私はオーダーするにあたって、
楽器店の店員さんとギターを作る職人さんとの間に入り、
ご注文頂いたお客様がイメージした印象通りになる様にギターを完成させないといけなかったので、
色々な楽器店の店員さんに、「オーダーしたお客様がどう言う意図で各所のスペックを指定してきたのか」詳細確認をしていましたが、
店員さんには決まって『オーダーするにあたって、こんなに細かく聞かれるんですか?』と良く言われていました。
が、そのくらい細かく決めて行かないと、なかなか理想の楽器って出来ないものなんですよね・・・。
例えば、
《楽器の重量が軽くて、低音がしっかりと出て全体的に乾いた抜けの良い音がするギターで、ネックは細目で握り易く、弦高は低めが良いです》
と言うオーダーの場合、
このお客様が、
・どの位の重量を軽く感じるのか?
・どんなバランスだと軽く感じるのか?
・低音はどの辺りの周波数を言っているのか?
・握りやすいネック形状は、ネック裏の中心が厚く両脇が薄いタイプなのか、
中心が薄くて両脇が肉厚なタイプなのか?
などなど、細かい所を確認しないと、理想とはかけ離れた楽器が出来てしまいます。
それと、『この職人さんは、ボディー材の特徴をいつもこんな風に説明しているから、
お客様の希望通りの音にするなら、こういう言い方をする必要があるな!』など、
「間に入る人間がどれだけお互いに上手く伝えられるか」が鍵になってきます。
若干話しはズレましたが、
大前提にオーダーする人がどこまで細かくオーダーしているかが重要で、
それ次第で完成度がかなり変わってくると言う事です。
そこで、「どこまで細かく伝えたら理想に近い楽器が出来上がってくるか」
と言う事をお話致します。
ありがちなパターンで、
オーダーする時は予めスペックシートがあり、
記載する箇所、選択する箇所がありますが、
ここに罠があって、、、
−−−−−−−−−−−
Body : Mahogany / Honduras Mahogany(1Piece / 2Piece)
Neck : Maple / Flame Maple / Mahogany
Finger Board : Indian Rosewood / Madagascar Rosewood / Brazilian Rosewood
Finish : Urethane / Nitrocellulose Lacquer
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↑↑の様に好きな材を選択して行くオーダー方法の場合、
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Body : Honduras Mahogany 1Piece
Neck : Flame Maple
Finger Board : Brazilian Rosewood
Finish : Nitrocellulose Lacquer
−−−−−−−−−−−
『せっかくのオーダーだし贅沢に!』と、
↑↑のようなスペックで選んでしまいがちだと思います。
この時に、出したいサウンドがハッキリと決まっていたら、
『ボディーは2ピースの方がこう言う理由でお勧めです』とか、
『塗装はウレタンの方が良いと思いますよ?ネックのみラッカーはどうですか?』等々提案できるのですが、
スペックを全て決められてしまった後だと、
店員さんとディスカッションする事無くこのままオーダーされてしまい、
思った感じと違う印象の楽器が出来上がってしまいます。
オーダーを受けた側からすると、
「希望通りに作ったのでそう言われても・・・」となったり、
オーダーした側も、
「言った通りに出来ているから音は仕方ないか・・・」なんて思ってしまうと思います。
“ハカランダ”
“ホンマホ”
“軽量”
等々、文字だけの印象で選んでしまったり、
“希少性” だけで選んでしまうと、完成時の音をコントロールすることは難しいです。
例えば、
『ブラジリアンローズウッドは茶色い物しかありませんが、インドローズでしたら真っ黒の物がありますよ!』と、提案された場合、
もう音の事より見た目の事を考えてしまうので、凄く迷ってしまいますよね。
実際にしっかりとした低音を出したい場合は、ある程度のボディーの密度が必要ですし、
ボディーシェイプがシングルカットかダブルカットか、等でも元々のサウンドが大きく変わります。
★ここで、見た目やスペックを第一に求めている方ももちろんいらっしゃるので、
それは1つの正解ですし、その場合はとことん杢目や重量、完成時のカラーなどに拘るべきだと思います。
ボディートップの木目の太さや奥行き感、ボディーバックの導管の広さ、
導管が広がってゆく位置等、ネックは板目、柾目、導管の太さ、バーズアイネックなら目の量や濃さ、
拘る所は沢山あります。
各メーカーさんによって対応して頂ける事と、対応出来ない事がありますが、
★木目の感じやカラーは、自分で選んだ理想の写真や雑誌の切り抜きなどを用意する。
★サウンドに関しては、「こんな音にしたい!」と言う音源を用意する。
自分のプレイスタイル、ピッキングが強い弱いとか、割と沢山歪ませます、とか、
エフェクターを沢山使います、とか、使っている機材を説明する等々・・・
私がVanzandt担当だった時には、
自分が普段弾いている音源や動画を持って来て頂ける方もいらっしゃいました。
オーダー内容を聞いてくれる店員さんがイメージ出来て、実際に楽器を作る職人さんが、
「どう言う人がオーダーしているのか」がイメージできる方が、
完成度の高い楽器が出来ると思います。
余談ですが、私の前職であるヴィンテージギターショップで実際にあった話ですが、
《皆が羨ましがるスペック、自慢できる状態のギターをください!》とご来店された方がいらっしゃいました。
この場合は目的が凄くハッキリとしていたので、お勧めし易く、お客様も大満足で帰られ、その後、『めちゃめちゃ自慢出来て、羨ましがられました!』と、ご連絡を頂いた事がありました^^
オーダーする時は勿論、楽器を買う時も、
目的がハッキリとしていた方が良い楽器を手に入れられると言う事と、
それを聞き出してくれる店員さんとの“出逢い”が重要だと思います。
今は、インターネットでポチっと気軽に購入出来てしまいますが、
購入前に電話で話してみたり、可能であれば1度お店に行って店員さんと話をしてみるのも良いかも知れませんね。
−−−−−−−−−−−
と、長めに真面目な話(?)をしてしまいましたが、
福岡サンパレス店でももちろん、オーダーのご相談承っております^^
ありがたい事に、
『なんだか敷居が高そうで行けない・・・』と言って頂ける事が多いですが、
そんなことはありません!!
スタッフ皆「ただのギター好き」ですので(笑)
どうぞお気軽にご来店、お問い合わせください!
親切・丁寧にご案内致します^^
※今回の記事は、飽くまで私がVanzandt生産管理を行っていた経験で得た個人的な感想です。
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